ポートランド視察ツアー2017レポート2
ポートランドは実は学生時代に過ごした街。1988年~1991年オレゴン州で過ごし、ダウンタウンにあるポートランド州立大学を仲間とともに卒業した思い出の街でもあります。
30年前も美しい芝生の公園があり、よくマウンテンバイクで出かけました。コンパクトで歩きやすい街という印象でしたが、現在ほどの洗練された雰囲気はありませんでした。それが今ではスモールビジネスが発展して更にショップが立ち並び、自転車が行き交い人が集いダウンタウンも郊外のスポットもにぎわっていました。
街の魅力はローカルな商品、ローカルな店があるからこそ。コモディティー商品ばかりなら街に行かずともネットで買えるのでそもそも頻繁に出かける必要がなくなるのです。ショップこそ魅力ある街の原動力だとポートランドは教えてくれました。
今回はローカルの商品をおしゃれに表現しているショップのレポートです。
10月9日
Made Here PDX
ポートランドにあるいろんなメーカーが単に商品を持ち込んで陳列してあるだけではなく、この店の見せ方(VMD)の方針に従い、ポートランドというブランド力を美しく表現していた。
(ロゴがオシャレなPDX・PDXはPortlandの略称)
POPにしても各社が定型のサイズ、フォントに統一されてディスプレイも素晴らしかった。よくある日本の「道の駅」のお土産物ショップのバラバラ感は全くなかった。
人が集まるパウエルブックストアの目の前にあるこのセレクトショップはポートランドで活動中のアーティストやものづくりをする職人を力強く後押ししています。商品のセレクトと見せ方がちがう。ローカルな雰囲気は残しつつ、非常に洗練されたVMD(見せ方・ビジュアルマーチャンダイジング)で商品を表現している。POPのフォントの統一感などは日本のローカルなショップが本当に見習うべきと感じました。
(Bee Localのハチミツの売場)
セレクトされた商品を見ているとオーガニックなど文化度の高さが感じられます。Bee LocalのハチミツやQuinのキャラメルは自然食品で素材にこだわったローカルフードがオシャレな棚でディスプレイされていました。
作り手に場所を貸すだけではなく、生産者の魅力、洗練された雰囲気やブランドを伝えようと努力する店。価格以上価値を上手に表現していて店のチカラを感じた売場でした。
オーナーの話では"Made Here Seattlle"のようして他の州、他の街へ同じようなローカル商品良さを伝える店をやりたいと言っていました。今後の展開にも注目したいです。
次回は独立系書店世界ナンバーワンのパウエルブックストアをご紹介します。